オペラの聖地・・・バイロイト音楽祭
ワーグナーが自作を上演するためにこだわって建設したバイロイト祝祭劇場は、ほかの劇場とは少しちがっている。例えばロビーは非常にせまく、木造の内部はとても質素だ。
客席は扇状に広がり、勾配がついているので舞台が見やすい。オケ・ピットは舞台前面の奈落の底に設けられ、客席からは見えないように「貝がら」と呼ばれる一種の蓋がかぶせられている。
そのため、この劇場で聴くオケの音は少しくぐもったような印象を与えるが、ワーグナーがここでのみ上演するよう遺言した《パルジファル》などは、その音響のためにかえって格別のおもむきがあるという。
一八七六年に《ニーベルングの指環》全幕上演で開場して以来、ワグネリアン巡礼の地となっている。